酒造りとSDGs
BREWING SAKE & SDGs
伝統技法がもたらす
ゼロカーボン・循環型生産モデル
田中酒造場
姫路酒造組合
達成目標
酒造りは、一つ一つの過程で廃棄するものがありません。米を使い発酵させ、酒と酒粕が出来上がります。酒粕は、そのまま食用として消費されたり、漬物用に使用されたりします。精米時に出てくる米糠は、区分ごとに米油や米菓子、米粉として需要があります。
弊社では、発酵して出来上がった「もろみ」を搾る器具として、一切電気やカーボンエネルギーを使わず日本で5台しか稼働していない「石掛式天秤搾り」という一番古い型式の器具を使用しています。天然石の重みを利用し、てこの原理で3日間かけてゆっくりと搾るものです。時間や手間はかかりますが、効率化を求めて出来上がった製品とは違う豊かな味わいに驚かされます。
また、米作りにおいては昨年より有機農法に取り組み、育てた兵庫県産山田錦で酒を仕込みこみました。有機農法で使用した肥料は給食の残り物や飲食店で残った食べ物である食物残渣と家畜の糞尿で作っており、化学肥料は一切使用していません。この取り組みを続けることで廃棄物を減らし、循環型の酒造りを推進していきます。
【写真右】有機農法で育てた山田錦
(手前)有機肥料を使用した山田錦。葉の色が濃くなっていることがわかります。
(奥)化学肥料を使用した山田錦